【感想・解説】幸か不幸か2020年を象徴する映画となった『ワンダーウーマン1984』

アメコミ“ヒーロー”映画って『スパイダーマン ファー・フロム・ホーム』ぶりですか?


ハーレイ・クインとかジョーカーはあったけどヒーローサイドの映画って久しぶりですよね?

楽しみすぎて今年ずっと、予告で使われていたSebastian Böhmバージョンの「Blue Monday」を鬼リピしてましたもん。あの編曲素晴らしくないですか?めちゃめちゃ好きです。本編でも使って欲しかった。


映画館に向かっている途中めちゃくちゃワクワクしたなあ。映画館自体は行ってるけどこの感覚は久しぶりでした。


ということで『ワンダーウーマン1984』観てきました。


今回はその感想です。


途中からネタバレありです。


【徹底的な人間臭さ】というところからですが、ネタバレに行く前にもう一度言いますので見逃さないでね。





『ワンダーウーマン1984』


映画『ワンダーウーマン 1984』日本版予告 2020年12月18日(金) 全国ロードショー


監督:パティ・ジェンキンス
脚本:パティ・ジェンキンス、デイブ・カラハム
音楽:ハンス・ジマー
撮影:マシュー・ジェンセン、ASC
美術:アリーヌ・ボネット
編集:リチャード・ピアソン、ACE
衣装:リンディ・ヘミング
出演:ガル・ガドット、クリス・パイン、クリステン・ウィグ、ペドロ・パスカル、ロビン・ライト、コニー・ニールセン
配給:ワーナー・ブラザース映画
上映時間:151分
翻訳:アンゼたかし



目次





2020年を象徴する映画に

(C)2020 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC Comics


早速ですが、僕はめちゃくちゃおもしろかったです。


あえて80、90年代の映画の王道パターンのような展開とルック。


けれど王道パターンを展開しつつも固定概念からは逸脱した方向へと進んでいく。


そんな昔の映画を見ているような懐かしさを感じるけど、今まで見たことのない新鮮なヒーロー映画っていう不思議な感覚でした。


また、今作の魅力の一つにわかりやすさというものも挙げられると思います。


冒頭で繰り広げられる、SASUKEレベル1000みたいなやつのシーンでは、この映画はこんなアクションを売りにしていますよっていうのを端的に示していますし、そこで幼いダイアナが教え諭されることというのがダイレクトに今作のテーマにつながっています。


80年代映画を思わせるルックだったり数々のオマージュもそうですけど、私たちはこんな映画がやりたいんですというのがはっきり伝わるのは良いことです。


それ以外にも何度かはっきりとテーマを言葉にして言う場面がありますし、ストーリー自体もド直球に展開していくわけです。


今作のキーアイテムであるドリームストーンのルールもかなりわかりやすいです。


一度だけなんでも願い事を叶えられるけど、その見返りに何かを失う。それだけ。


単純明快この上ないですよね。小学生でもすぐに理解できる。


大作娯楽作品として原点に立ち返ったような今作は、あぁアメコミだ......!という気持ちにさせてくれますし、久しく忘れていたような感覚を思い出させてくれます。


また、良いことか悪いことかはわかりませんが、2020年という時代性も今作を後押しする要因のひとつでしょう。


年内強行公開に踏み切った今作ですが、その理由は映画を観れば一目瞭然。


制作当時はもちろんこんなことは想定していなかったでしょうが、幸か不幸か2020年に起きた全ての出来事が今作への追い風となっています。


様々なイベントは中止になり、数々のお店が潰れ、友人と会うことさえ憚れる。先の見えない不安から人々は藁にも縋る思いで希望を探す。幸いなことに今はインターネットを介して友人や家族と会うこともできるし。新しい出会いを見つけることもできる。


しかし、SNSの発達により自分にとって都合のよい情報に容易にアクセスできるようになり、コロナ禍による将来への不安感からそれは加速した結果、悪意なき悪意による正義感が人と人とを傷つけ合わせることとなってしまう。


そんな状況が嫌というほど露呈した昨今の世の中に幸か不幸かばっちりとハマる形となった『ワンダーウーマン1984』からのメッセージ。


まさに2020年という年を象徴する作品であることは間違いないでしょう。


ワンダーウーマンもスーパーマンもいないこの現実で、世界を救うことができるのはあなたである。誰でもヒーローになることができる。


そのメッセージに自分でもびっくりするくらい感動しました。


年内の映画館納めを何にしようか迷っている人には今作は非常におすすめです。


ということでここからはネタバレありで語っていきたいと思います。


まだ観ていない方やネタバレが嫌だというか方はここでブラウザバックしていただければと思います。


この先も読んでくれる方はよろしくお願いいたします。是非あなたの感想も聞かせてください。





徹底的な人間らしさ

(C)2020 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC Comics


今作でびっくりしたというか、なるほどなーと感心したことが、ダイアナもそのまわりの登場人物たちも全員人間臭いんですよね。


神々の力云々っていうのは最小限に抑えられている。


ドリームストーンにしても、悪い神がどうこうって言ってましたけど、その神が登場することはないですし最後の最後まで人間同士の話で終わるじゃないですか。


正直前作はアレスがでてきたときに「お、おう」みたいな気持ちに少しなったんですよねー。まあワンダーウーマンの敵って神様が多いからいいんですけど、そういう気持ちになりました。


で、今作も神様の存在が示唆されますし、悪役のマックスの親子関係っていうのが描かれているから、マックスが改心したタイミングで悪い神様出てきて戦うんだろうなって思っていました。


でもそうはならなかった。


ずっと人間臭い話で進んでいって、人間臭さの先にある希望で終わる。


これが意外で且つヒーロー映画としては新しくないですか?


特にダイアナは前作と比べてすごく人間味を強調されていますよね。


ちょっとイライラを感じさせるくらい笑


例えば生き返ったスティーブと出会う場面では、もともとバーバラを探していたはずなのにそんなことそっちのけでスティーブに一直線になってしまうじゃないですか。


別人なのに顔までスティーブに見えてきてしまう程の純情ぶり。


なにやってんだよ!って思いますよね笑


あれはもちろん観客にスティーブってことを理解させるという役割がありますけど、それ以上に恋は盲目っていうのがダイレクトに伝わってきて個人的にはすごく良い演出だなーと思いました。


ただあのカメラがぐるぐる回って知らない男の顔がスティーブに変わる演出はちょっとわかりにくいなとは思いましたけど。


一瞬え?ってなりました。


それとなんでどんな願いも叶うのになんで人の命は別人の体に魂が宿る形になるんだろうという疑問はありましたね。


ダイアナはスティーブの魂を望んだからってことなのかな?


それとも“無”から生み出すことはできないとかかな。


エジプトのとこのでっかい壁もなにもないところからいきなり現れたというよりは地面の砂とかが盛り上がって壁になったみたいな描かれ方だったもんなー。


ちなみにあの壁は確実にメキシコとアメリカの壁のことを遠回しに描いていますよね。


で、それから元々の体の持ち主の魂はどうなるんだよ。人殺しと同じじゃないか!?って思いませんでした?


そういうことを考えると世界の危機とか関係なく、ダイアナは願いを取り下げなければいけないんですよ。


でもそれができないし、盲目になっているからその考えにすら至らない。スティーブも状況がわかってないということもありますけどまた然りで。


直前までショッピングモールで人助けとかしていたし、石の恐ろしさに気づくけど、スティーブが蘇ったことで別の人間の人生が消えていることには気づかない。


その人間臭さがすごく良いんですよね。


観ている僕たちはそりゃあ冷静ですから、倫理観に沿っていくらでも言えますよ。


でもダイアナって、ほぼ不死身なその体ゆえに、親しくなった人はどんどん老けていって死んでいってしまうんですよ。


だから前半では他人との交流を避けていたでしょ?


そういうバックボーンがあるんだから、愛した人が目の前に現れたらそりゃあ盲目にもなりますよ。


あのダイアナを否定できる人はよっぽどの聖人君主なんでしょう。


途中完全にデートムービーになってたのとかも僕は好きでした。


また少し脱線しますけど、あの花火のところ最高じゃありませんでしたか?


IMAXで観たんですけど、あれ見れただけで、2000円の元取れましたよ。


まさかのインビジブルジェットも出てきましたし。

(C)2020 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC Comics


話を戻します。


悪役に関しても同じで、マックスもバーバラも非常に人間らしい悪役ですよね。


純粋悪ではなく、理想を求めた末に暴走してしまうという。


もちろん映画なので大袈裟にやっているんですけど、これって誰でもあることじゃないですか。


家族を幸せにしたいとか、人を笑わせたいとか、困っている人を助けたいとかスポーツで頂点に立ちたいとかそういう目的のための副産物として、お金や地位や権力、強さとかがあるはずなのに、これらを手に入れるといつの間にかそれがゴールになってしまっている。


バーバラであれば、ダイアナのようになりたいという願いは、強くなりたいとか美しくなりたいとかそこじゃなくて自分に自信を持ちたいっていうところですよね。


自信を持つことができれば自分のことを好きになれるから。自分を好きになれれば世界が広がると思ったから。


いまの自分を肯定するために、ダイアナのようになりたいっていうのがバーバラの願いの根っこなんですね。


でも強さと美しさを手に入れた結果、それがゴールに変わってしまった。


“私”の中に強さや美しさがあるのに、それが逆転して“強さ”の中に私になってしまった。


それがバーバラです。


マックスも同様で、息子に誇れる親になりたい、息子を幸せにしたい。そのために仕事を頑張っていてお金持ちになるのが願いだったはずなのに、いつの間にかお金や権力がゴールになってしまい暴走する。


エジプトに行くところなんか完全に私怨ですからね。しかも逆恨み。


別にマックスが最強になるためには全く必要ない行動なのに、あいつ嫌い!だけでわざわざエジプトまで行って石油奪おうとしてたんですよ。しかもその結果奪えないっていうね(笑)


これ以上ない程に人間臭いじゃないですか。


そういう人が、人間離れしたヒーローに正論でボコされるんじゃなくて、今まで散々人間臭さを見せてきたヒーローに“説得”されて負けるんですよ。


いや泣くやん?


こんなに優しい結末あります?


裏で手を引いてる悪い神様が出てきてボコボコにされると思ったら最後まで人間の話で最後は説得されて終わるんですよ?


いや泣くやん?


2020年も終わろうとしているこのときにこんなん見せられるとは思っていなくて泣いちゃいました。





【愛】ではなく【真実】というテーマ

(C)2020 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC Comics


今作で注目しなければ行けないのはそのテーマですよね。


前作が愛だったのに対して今作は真実です。


限りなく愛に近いんですけど、愛ではないんですよ。


ここを読み間違えると、作品全体に対しても勘違いして終わってしまう可能性はありますよね。


というのも今作のテーマが【愛】なのか【真実】なのかでダイアナの一連の行動と選択の意味合いが変わってしまうんですよね。


選択っていうのはスティーブと別れのあのシーンです。


あそこのダイアナの迫られている選択って“愛”か“正義”かではなく、“嘘”か“真実”かなんですよ。


愛よりももっと根源的な自己との向き合い方を描いているんです。


「嘘から真実は生まれない」という言葉が劇中で出てきますけどそれが全てで、愛でもなんでもますは自分の身に起きた出来事、過去や現実を真実として受け入れて行動するから生まれるのではないですかね。


例えば終盤で「人気者になりたい」って願ったモブがいたじゃないですか。でも押し寄せる人に恐怖するという。


あれもなんで人気者になりたいと思ったのかという根っこの問題があって、そこに向き合わずに人気者になりたいと願ったから思ってたのと違う!ってなるわけですよ。


単純に嘘をつくなということではないんでこの辺は線引きが難しいところではありますけど。


ともかく、ダイアナがあそこで迫られているのは現実を受け入れるかどうかで自己と向き合うか逃げるかの選択なわけです。


愛はもっと先にある話。


ダイアナは真実を選択して自己を受け入れたからゴールドアーマーを着て、本当の意味でのワンダーウーマンが誕生するんですね。


だから前作はダイアナがワンダーウーマンになるオリジンの物語だったけど、今作はワンダーウーマンがヒーローになるという観点からのオリジンなんです。
よく考えたら逆でした。前作はダイアナがヒーローになる物語、今作がワンダーウーマンになる物語です。訂正します。


オリジンと呼ぶのがいいのかライジングと呼ぶのがいいのか微妙なとこですはありますけど。


で、この真実を受け入れるっているテーマは、まさに今年を象徴するようなテーマじゃないですか。


新型コロナウイルスは存在しないとかトランプが勝ったとか、我が国で差別なんかないとかさ。


'84年という大量消費社会を舞台に現代社会の問題を浮き彫りにさせるというパティ・ジェンキンス監督の思惑は予想外の形でピッタリとハマる形となったわけです。


それを人間の良心を信じ未来への希望を描いて幕を閉じていて、しかもそれが年末に公開されたわけでしょ。


奇跡に近い一本だと思いますよ。





不満点


こんな感じで概ね大絶賛なんですけど、不満点がないわけではなくて、これはどうしても言いたいっていうことがあるんですよ。


たぶんみんな感じていることだと思うんですけど......


ゴールドアーマー扱い雑じゃないですか?!


ええーーーそんなあっさりな扱いなの?!もっとアーマーを見つけるくだりとか、アーマー着る葛藤だったりアーマーに選ばれるくだり見たかったんだけど!!って思いませんでした?


完全におまけアイテムみたいな扱いであれに関してはまじかってなりました。


予告とかではあんなに強調されてたのにさ......

(C)2020 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC Comics


家に取りに帰るくだり冷静に見たらじわじわきません?笑


ハンス・ジマーの壮大な曲がかかりながら忘れ物を家に取りに帰ってると考えるとすごくおもしろい。


あそこどうにかならなかったのかね......さすがにちょっと軽すぎますよね。


あれかな、実は真の意味ではアーマーに認められていなくて、3作目にそのくだりが重点的に描かれるとかかな。


リンダ・カーターも最後に出てきてたし。


そういうことだよね......?


あっでもゴールドアーマーを防御のためだけに使っていたのはすごく良かった。


ワンダーウーマンがワンダーウーマンたる本質は戦うことじゃないっていうのがスマートに描かれていましたよね。





ドリームストーンについて解説


感想はこんなところなんですけど、ドリームストーンについて意外とみんな混乱しているのかなと思ったので、僕なりにこうじゃないの?っていうのを少し解説したいなと思います。


あくまでも僕の個人的な解釈なんで合っているかはわからないです。


たぶんこういうことでしょ?って感じです。


まずルールをおさらいしましょう。


①石に願えば一つだけどんな願いでも叶えることができる。

②願いを叶えると代償としてその人の一番大切なものを失う。

③石を壊すか、願いを取り消すことで代償として失ったものを取り戻すことができる。


以上が劇中で説明されたドリームストーンのざっとしたルールです。


次にドリームストーンをめぐって各キャラの身に起きたことを整理してみましょう。


ダイアナ → スティーブが生き返ることを願う。代償として、銃弾を跳ね返すなどワンダーウーマンとしての能力を失う。

バーバラ → ダイアナのようになりたいと願い、美しさと人間離れした力を手に入れる。代償として心を失う。

マックス → ドリームストーンそのものになりたいと願い、石の力を手に入れる。代償として健康(?)を失う。


こんな感じです。マックスが失ったものは健康とか寿命とかの類ではあると思うのですが、正確にこれっていうのがちょっとわからないです。すみません。


ここまではみんなわかっていると思います。おそらくここからですよね。


マックスが石の力を手に入れたあと、結局どういう力を手に入れたの?っていう。


まず、マックスは石そのものになったわけなので、彼が叶えられるのは他人の願いです。


自分の願いを自分で叶えることはできません。


そこでマックスは、自分の願望を他人に願わせることでそのデメリットを解消しました。


ルール①の抜け道をついたわけですね。


これがマックスが自身の願い事を次々と叶えていった仕組みです。


次にルール②についてです。


願いを叶えると引き換えになにかを失うというルールを利用し、マックスは願いを叶えてあげた人たちから様々なものを奪っていくわけです。


エジプトでは兵士を、大統領からは権限を、クライマックスの場面では健康をといった感じですね。


ちなみにエジプトで兵士を奪った場面ですけど、あそこで兵士たちがマックスについていったのは催眠術的なことですよ。別に自分たちの意思でついていったわけではないと思います。


大統領が変な感じになっていたのも同じことです。


だからドリームストーンには人の心を操る的な力もあるということですね。


それを踏まえると、そもそもスティーブ生き返っていない説とかも出てくるんですよね。さすがにそれはないと思うけど。


で、このルール②に関して注目してほしいことが、マックスは相手からもらう代償を好きに選択できているということなんですよね。


ここから考えると、願いを叶えると“一番大切なもの”を失うというルールはミスリードという可能性が出てきます。


別に一番大切なものじゃなくてもいい。


力の元にいる神様は一番大切なものを奪ったほうが面白いから、それを代償にしていただけでそれが巡り巡ってああいう形で伝承されていったと。


そもそもあの神様絶対悪いやつじゃないですよね。クーリングオフ機能つけている上に特にこっちから唆してくるわけではないじゃないですか。


勝手に人間が欲に溺れて暴走したくせに神様のせいにして悪口言ってるだけですからね。すごくフェアで誠実な神様だと思いますよ。


まあそんな話は置いておいて、それで考えるならば今作の色んな事が説明つきますし、ダイアナが防御力だけ失ったのも納得できるかどうかは別として矛盾はなくなります。


でもダイアナのあれに関しては、単純に身体能力はアマゾン族の特徴としての力で、銃弾が聞かないとか治癒能力があるとかはダイアナ特有の能力だと思っていたんですけど違うんですかね。前作で他のアマゾン族の人が銃弾効かない描写とかありましたっけ?


コミックス読み込んでいるわけではないのでそこら辺よくわかっていなくてあれなんですけど。


というか一番大事なものを失うのが本当なら、コーヒー頼んだおっちゃん可哀想すぎない!?


コーヒー頼んだだけだよ!?


コーヒー1杯飲んだだけで寿命縮むとか、心を失うとかだったら可哀想すぎて爆笑しちゃうんですけど。


さすがに300円無くすとかにしてあげてほしい。


あと周りの人が次々と願い事を叶えてもらっているのを見て彼はどんな感情だったんだろう。


絶対なんで俺だけ願いが叶わないんだ!ってなりますよね。


コーヒー頼んだせいだ!って気づいた瞬間をすごく見たい。


それからあのおっちゃんが願い取り消したらどうなるんだろう。


もう飲んじゃったので取り消せません。寿命はもらいますみたいな感じかな。それとも飲んだコーヒーが体中から吹き出してくるとかかな。


不憫すぎるだろ......





スティーブはなぜ他人の体で生き返ったの?


解説するとか言っておいて本当に申し訳ないんですけど、これだけはまじでわかりません。


まあでもちょっと聞いてくださいよ。一応仮説はたててみたんですよ。


超弱いけど。


さっきも書いたんですけど、無から生み出すことはできない説ですね。


すでに存在しているものを使ってどうこうすることはできるけど、0から1を生み出すことはできないっていうことね。


スティーブの体は第一次世界大戦のときに木端微塵になり存在ごと消えてしまったため別人の体に魂が宿る形となった。


魂は存在するのかという話ですけど、神々がいるくらいなんだから死んでも存在するんじゃない?知らんけど。


あとこの説だと土葬された人物はどうなるんだって話になりますよね。


ペットセメタリー的なことですか。こわっ。





ねー弱いしょー?



あとは石は完璧には願いを叶えてくれない説とか、先述したそもそもスティーブ生き返っていない説とかもありますけどどれもしっくりこないんですよね〜。


「嘘」と「真実」というテーマを考えればスティーブが他人の姿なのは全然分かるんだけど、石の力を考えたらちょっとよくわからない要素です。


これだ!っていうのが思いついた方いたら教えて下さい。





終わりに

(C)2020 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved TM & (C) DC Comics


以上、感想と解説でした。


ツッコミどころはたくさんあるけど、ダイアナとマックスが起こしている行動だと考えると特に違和感はなくなりますし、そんな批判材料になることでもないんじゃないかなと思いますね。


なにより図らずも新型コロナウイルスに苦められている世界に対してこれ以上ないほどに希望となるメッセージになっていたことは奇跡に近いですよね。


従来の勧善懲悪な物語にするのではなく、ヒーローもヴィランも人間として扱いどちらも救われる結末にしたこと、全てがプラスに働いていました。


2020年が終わろうとするこの時に、2021年が絶望から希望に変わるような最高な映画が誕生したと思います。


終わり!