今や映画界の巨大コンテンツとして成長したアメコミ映画。
これまでにもアメコミを元にした映画はたくさんありましたがMCUシリーズの大ヒットによって「アメコミ」という存在がより広く周知されジャンルとして確立されました。今ではMCUシリーズにDCEUシリーズなど多くの作品が作られ、最近では『ジョーカー』が異例の大ヒットを記録するなどその勢いは留まることを知りません。
日本でもアメコミファン、ヒーロー好きの枠を飛び越えて様々な人たちに受け入れられる存在となっています。
僕もアメコミ映画大好きです。映画を機にコミックにも手を出して沼にハマる人が増えないかなと期待しています。
ということで今回はあるアメコミ映画について紹介したいと思います。
はい、『アベンジャーズ・オブ・ジャスティス〜フォース・ウォーズ』です。
10月5日にレンタル開始したばかりの最新作ですね。
光があれば闇もあるのがこの世界の理であり、大ヒット映画の裏にクソ映画有りです。
アメコミ映画も例外ではありません。
格好の的でございます。
タイトルの通り『アベンジャーズ』と『ジャスティスリーグ』、しまいには『スターウォーズ』まで合わせてしまった大傑作です。
クソ映画の特徴として、ヒットしたものを全て詰め込むというものがあります。
ということで、まずは予告編をご覧ください。
Avengers of Justice: Farce Wars - Trailer
超面白そうですね。
この映画はね、とにかくキャラクターの名前に注目して欲しい。
主人公のブルース・ケント。彼の正体は、最強スーパーヒーローチーム“アベンジャーズ・オブ・ジャスティス”のスーパーバット。
もうアウトですね。
ド直球にあの二人を足してきました。
チームを引退した彼は今では二人の子どもの父親として奮闘するクラシック車大好きおじさんになっていました。
スーパーパワーもかつての話。
まあただ車に引かれても大丈夫なくらいの耐久性と、生意気なガキから奪ったサッカーボールを遠くにぶん投げて爆発させるくらいの力はありますが。
この時点で勘の良いあなたはこの映画がどれだけクソかわかったことでしょう。
ですがこんなもんでは済まされないのがこの映画。今作は彼以外にもとにかく登場人物がひどい。もうひどいとか通り越すレベルです。
次は彼の家族を紹介しましょう。
愛する妻のジーン・ワンダー
ワンダーウーマンですね。
彼女は『アドレナリン』や『バタフライ・エフェクト』に出演していた女優さんです。観たことある人もけっこういると思います。
娘のレイヤ
スターウォーズのあの姫と、ハーレークインを混ぜ合わせたビジュアルです。
息子のルーカス
もうそのまんまのネーミング。
彼らの敵として登場するのは“悪のカリスマ”ダーク・ジョークスターとレスプ・ルーサー。
ジョークスターはダース・ベイダー+ジョーカー、レスプ・ルーサーはレックス・ルーサーです。
ジャレッド・レト版ジョーカーっぽい見た目ですね。
腹立つのがちゃんとジョーカーっぽいんですよね。登場初期のジョーカーっぽい。
笑い方とかもちゃんとジョーカーやってます。
ホアキン・フェニックスの笑い声よりこいつの笑い声のほうが耳に焼き付いていてマジで腹が立ちます。
彼もジョーカー俳優の一人にいれてあげてもいいと思う。
レスプ・ルーサーは割とそのまんまレックス・ルーサーでした。
彼らは下品皇帝パープル男の命により、地球冷凍計画を企てます。それを知ったスーパーバット(ブルース・ケント)がかつての仲間を集め、悪の計画を阻止するべく立ち上がるというストーリーになっております。
なぜ地球を冷凍するのかはよくわかりません。
そんなスーパーバットのかつての仲間たちがこちら。
左からソーバッカ、スパイダーキャット、キャプテン南アメリカでございます。
元ネタはもう言わなくてもわかるでしょう。
ソーバッカはなんか知らんけどムジョルニアっぽいものまで毛むくじゃらです。腕には毛生えてないのにね。
キャプテン南アメリカに関してはひどいとか通り越して素晴らしいです。ネーミングセンス最高すぎませんか。キャプテン南アメリカは本家アベンジャーズに逆輸入してほしいくらいです。
他にはビーバーとウルヴァリンを足したビーバリン(なんでビーバーなのかはよくわからない)やとりあえず黒人だからと非常に失礼な理由で掛け合わせたランドー・フューリーaka.怒りのパンサーなどがいます。
あとトニー・スターチなんてのも登場します。登場3分くらいで胸のあの装置にビールがかかって爆死しますが。
彼らは最強のヒーローチームアベンジャーズ・オブ・ジャスティスなのでめちゃめちゃ強い(はず)。
彼らはもちろんスーパー能力が使えます。ソーバッカなんかは雷神の力を身に纏い戦います。怒りのパンサーは怒ります。
そんな彼らの能力を存分に活かした戦い方は必見です。
そんな彼らを倒すためにダーク・ジョークスターとレスプ・ルーサーは最凶のピエロ軍団を製造しようとします。
何か仰々しい装置を使うレスプ・ルーサー。彼の後ろ姿はまさにマッドサイエンティスト。さぞ恐ろしい怪物が生まれるに違いない...
なんでだよ...
パーティ用のカツラ被ってピエロのお面付けただけじゃねーか...耳のとこの紐と地毛が見えてるんだよ...
ちなみにこのピエロたちの名前はクローントルーパーです。
それでもなんだかんだでこのままでは地球を救えないブルースはかつてのスーパーバットとしての力を取り戻すためにある人の下に修行に行きます。
みなさん大好きなアイツです。
作品を知らなくてもこのキャラは知っているという人が多数いるくらい有名なマスターです。
そう、マスター・ヨーガ
なんと演じるのはWWEのスーパースター“ショーン・マイケルズ”です。
こんなところでなにやってるんだろうと思いますが、無駄に大物ゲストを連れてくるのも割とクソ映画あるあるです。
マスター・ヨーガの下で“Farce”の修行に励むブルース。
この“Farce”、字幕では“アホース”と訳されていますが、直訳すると“茶番”です。
製作者も自覚があるんですね。
そもそもフォースの力とスーパーパワーの因果関係がよくわかりませんがそんなことを気にしだしたらおしまいなのでスルーします。
で、この後も連れ去られた娘が自力で戻ってくるとか、ブルースの母の死の真相とか色々あった末に、果たしてブルースは世界を救えるのか!ということです。
素晴らしいですね。金獅子賞狙えると思います。
初手で気づかなかった人たちもここまでくればこの映画のクソっぷりが分かったとは思います。しかしもっともっとたくさんの茶番がこの映画には詰まっています。
唐突に格ゲー風アクションが始まったりなんかもします。
あとさっきは隠したんですけど、ヒーローたちの戦闘方法は全員金的です。
人類が編み出した最強の攻撃、金的だ!みたいなことを言いだして蹴りまくります。スーパーパワーってなんだったんだろうと思います。
というわけでね、話し出すときりがないのでみなさん今すぐレンタルビデオ店に走って借りてきましょう。もしくは購入しましょう。